※映画「ポケットモンスター キミにきめた!」の考察です。ネタバレを含みます。
ピカチュウ・ザ・ムービー第20弾「ポケットモンスター キミにきめた!」で描写された、色のない世界。
この世界は2回映画で登場します(マーシャドーがサトシに見せた世界、サトシがポケモンたちのワザを受けた際に飛ばされたせ世界)。
映画の感想を書いた記事で軽い考察をしたのですが、今回、記事にして考察してみました。
<色のない世界=光(可視光)の反射が目に入らなかった世界>
映画の感想を書いた記事で(自分は)「光が反射しなかった世界」と解釈したのですが、そこから少し発展させました。
色の無い世界=光の反射が目に入らなかった世界。
(夢のシーンでも語られていたように、)虹は光(=可視光)の反射によって起きる現象です。光の反射が目に入ることで色を感じ取る……言い換えれば、目に可視光の反射が無ければ、色を感じ取れないということです。
私たちが見ている世界は、色のある世界。目に光が入ることで認識できる世界。そして見えている世界は、私たちが多くの選択肢の中から1つの行動を選んだ世界。
反対に見えない世界は、色のない世界(暗視カメラを使うような、特殊な方法によってのみ形を見ることができ、しかし、どうやっても色は認識できない世界)。そしてその世界は、見える世界の隣にあり、選ばなかった行動・変化があった世界。(↓のイメージ図参照)
(見える世界と見えない世界のイメージ図。2つの世界は隣り合っているが、人は選びとった行動による世界しかとらえることはできない。)
※英語の部分、間違っていたらすみません
もしマーシャドーが”見える世界(=選んだ世界)”と”見えない世界(=見える世界であったかもしれない世界)”をつなぐ存在だとしたら。
サトシにとっての”見える世界”は「ポケモンが大好きで、相棒のピカチュウがいる世界」。そしてサトシが”見えない世界”は「ポケモンがいない世界」。
私たちのいる現実の世界でいうならば、”見える世界”は今の世界で、”見えない世界”は「ポケモンという概念そのものが無い世界」。(松本さんや湯山さんがポケアニに携わらなかった世界であり、田尻さんがポケモン赤緑を作らなかった世界でもある。)
サトシはマーシャドーによって、暗視スコープを使うように、”見えない世界”を見せられる。(形はとらえられても、光(=可視光)の反射が入らなかった世界である故、色はない。)
ポケモンのいない世界。その世界は、きっと楽しくないわけじゃない。ママがいて、オーキド先生がいて、談笑できる友達がいる。
旅ができないわけじゃないし、ポケモン以外のものに夢中になれるものがあるかもしれない。(そしてそれは、私たちの場合でもいえるのではないでしょうか。)
けれど、それでもポケモンがいる世界が好きで、相棒のピカチュウがいる世界を求める。そんな自分に、サトシが気づく。(見ている私たちにもその問いは投げられる。”見えない世界”を捉えた今、どちらの世界を求めている自分がいるのか。)
マーシャドーは”見えない世界”をサトシに見せた。そしてサトシがポケモンから総攻撃を受けた際は、実際に存在する”見えない世界”へと移した。
このシーンは見た方によって解釈の仕方が違うようなのですが、今回自分はこのように解釈してみました。
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<参考>
劇場版 ポケットモンスター キミに決めた!
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